YGCでは、海外大学への進学をご検討中の方向けに、現地での学生生活や出願方法に関して、大学別に情報を掲載しています。今回は、ハーバード大学(Harvard University)に関しての情報をお届けいたします。
ハーバード大学(Harvard University)
種類 | 私立大学 |
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場所 | アメリカ合衆国・マサチューセッツ州ケンブリッジ |
創立年 | 1636年(全米最古の大学) |
生徒数 | 学部生約6,600人 |
留学生比率 | 11% |
350年以上の歴史を誇るハーバード大学は、Times Higher Education などが発表する「世界大学ランキング」で毎回上位にランクインしており、世界でも有数の名門大学といえます。現在に至るまでオバマ大統領を含め8人のアメリカ合衆国大統領や、数多くのノーベル賞受賞者を輩出しています。
学生生活
授業・専攻

- 専攻
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- Arts & Humanities(芸術学・人文科学)
- Science(理学)
- Social Science(社会科学)
- School of Engineering & Applied Science(工学・応用科学)
Concentration とよばれる主専攻が48種類、Secondary Field とよばれる副専攻が47種類あります。専攻は大学2年生の11月までに決定すればよく、学生の大半は副専攻を履修しています。
学生対職員の比率は7:1、1授業の平均人数は12人です。履修者が30〜40人の大人数授業では Discussion Section という時間が週1回設けられており、10人ずつのグループに分かれ、大学院生や教授が質問を受けて授業の理解度をはかります。また、Harvard には教授の研究室に気軽に立ち寄って学業の話から日常的な話題まで、何でも話すことができる環境があります。
1年生にはサポート役として、3人のアドバイザーがつきます。学業を支える施設として、図書館や博物館、研究室などが充実しています。授業で分からないことがあるときは、Tutoring Service もあり、生徒同士が一緒に宿題やテスト勉強をする Study Group も多数あります。少人数制のクラスを維持するために、外国語や大学1年生の必修科目は大学院生が教えることもあります。理系の研究については、マサチューセッツ工科大学(MIT)と共同でプロジェクトを進めています。
課外活動
海外大学進学では、出願時に課外活動で良い成績を残したか・いかに社会貢献したかが重視されますが、Harvard には450以上のサークル・部活動があるため、入学後も課外活動を充実させることができます。スポーツや音楽、ビジネス、リサーチ(研究)、ボランティアなど様々な種類のクラブがあります。これらのクラブは学生主体で運営されているため、予算や収益、宣伝活動、マーケティングなど実社会で行われていることを体験することもできます。
居住環境
Harvard の学生は住む場所が4年間保証されています。大学1年生はキャンパス内の寮に住むことが義務付けられており、17ある1年生専用の寮では、1部屋大体3,4人で生活します。2年生以降は2〜4年生が共同で生活する寮制度(The Housing System)があり、House ごとに庭や図書館、食堂があります。先輩の面倒見がとても良く、House ごとの団結力が強いです。
出願
留学生が出願に必要なもの
- 願書(Common Application もしくは Universal College Application)
- 出願料 $75
- SAT もしくは ACT Plus Writing のスコア
- SAT Subject Tests 2科目(数学2科目や、母語の科目は推奨しない)
- 成績証明書、School Report
- 先生からの推薦状2通
- インタビュー(留学生は受けることが推奨されている)
出願書類
Harvard の出願書類では、「高校時代最も難しい授業を取って良い成績を残したかどうか」も見られます。自分で授業のレベルを選べる海外の高校と違い、日本の高校では基本的に全員が同じレベルの授業を受けるため、後述の推薦状で日本の授業制度や自分の通っている高校について説明するとよいでしょう。
他の出願書類として、SAT または Writing を含む ACT の点数に加えて、SAT の Subject Tests の好きな科目を2科目受けなければなりません。推薦状に関しては、教師から2通必要です。早期出願では約5,000人、通常出願では30,000人程度の出願があり、合格者数は約2,000人、そのうち約8割が入学します。
Harvard には15,000人程度の卒業生面接官がいます。各地域の面接官と1時間程度の面談を行い、学業面や課外活動、そして性格などのレポートが面接官から大学に送られます。特に、寮のルームメイトとして周りにどのような良い影響を与えるか、活発に意見が主張できるかどうかが重視されます。
奨学金
特に優秀な学生に与える Merit-Based やスポーツ特待生などの制度はなく、家庭の収入額により奨学金の額が決定する Need-Based の奨学金のみの付与となっています。
海外大学では出願の際に奨学金の要・不要を申請しますが、Harvard では学費を全額自己負担できるかどうかが合否とは関係しない Need-Blind という制度を取っています。また、全学生の約7割が何かしらの奨学金をもらっています。年収が年間$65,000未満の家庭は学費負担が一切なく、年収$65,000〜$150,000の家庭でも学費の10%の負担となっています。留学生にも米国内の学生と同じ制度が採用される、数少ない大学です。