YGCでは、海外大学への進学をご検討中の方向けに、現地での学生生活や出願方法に関して、大学別に情報を掲載しています。今回は、ウェルズリー大学 (Wellesley College)に関する情報をお届けいたします。
ウェルズリー大学 (Wellesley College)
種類 | 私立大学(女子大学) |
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場所 | アメリカ合衆国・マサチューセッツ州ウェルズリー |
創立年 | 1870年 |
生徒数 | 学部生約2,400人 |
留学生比率 | 12% |
ウェルズリー大学は大学院のないリベラル・アーツ・カレッジで、Seven Sistersとよばれるアメリカ東部の名門女子大学のうちの1つです。キャンパスは東京ドーム約24個分(200万平方メートル強)の広さがあり、緑が豊かでとても穏やかな雰囲気です。
学生生活
授業・専攻
- 人気のある専攻
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- Economics(経済学)
- Psychology(心理学)
- English Language and Literature(英文学)
- Political Science and Government(政治学)
- Biology/Biological Sciences(生物科学)
ウェルズリー大学は “To provide an excellent liberal arts education for women who will make a difference in the world.”「より良い世界を作る女性のための最高のリベラル・アーツ教育を提供すること」を使命としています。
56の学部があり、日本語・中国語などの言語系の学部が多い中、最近はアメリカの大学の中でも珍しい神経科学部の人気が上がっています。1クラスあたりの平均学生数は17~20人の少人数制で、授業の予習は欠かせません。
カリキュラムはDistribution Requirementという選択必修制度になっています。1年生は①ライティングの授業・西洋文化以外の文化に関する授業・体育の授業を履修すること、②人文科学・社会科学・数理系の3分野で3単位ずつを履修すること、③英語以外の言語を2年間履修すること(留学生は不要)などが進級のための条件になっています。同じマサチューセッツ州内のMITやBrandeis大学の授業を単位の一部として履修することもできます。
2014年度からShadow Gradingという新しい成績評価方法が実施されています。通常、成績はA,B,Cなどアルファベットで評価され、成績証明書ではGrade Point Average (GPA)で表示されますが、ウェルズリー大学では1年生の秋学期に履修した科目に関して、成績証明書の表示がPass(合格)・No Pass(不合格)のみの表示になります。教授と学生は実際の成績を知っていますが、成績証明書に記載されないということからShadow Gradingと呼ばれます。この制度により、新入生が成績を気にせず新しい分野の授業を履修できたり、成績のために簡単な授業を履修しようとすることがなくなるというメリットがあります。
課外活動・居住環境
キャンパス内には21の寮があり、40人の小規模の寮から300人弱の大規模な寮までさまざまです。Freshman(1年生)専用の寮はなく、1年目から先輩たちと一緒に生活します。日本が好きな学生や日本からの交換留学生が共に生活するJapanese Corridorという寮もあります。
新入生には1週間のオリエンテーションが実施されます。また、First-Year Mentorという2年生以上の相談役がおり、各寮にもAcademic Peer Tutorという学業面の質問ができる先輩が常駐しています。また各生徒にFaculty Adviser(大学の職員)もつくなど、学生が気軽に質問ができる環境が整っており、サポート体制が充実しているといえます。
キリスト教プロテスタント派の伝統を引き継いでおり、Flower Sundayというイベントが9月最初の日曜日に行われます。新入生がホームシックにならないよう、様々な文化・宗教の歌やダンスが披露されます。その日には、ペアに指定された“Big Sister”(先輩)が“Little Sister”(新入生)に花束をプレゼントし、イベントに一緒に参加するという伝統があります。
全学生の約半数が卒業までに一度は留学します。また、卒業生との繋がりが強いため、インターンシップの機会も豊富で、約4分の3の学生が卒業までに一度は参加しています。
出願
留学生が出願に必要なもの
- 願書(Common Application)
- テストスコア
- 成績証明書
- 推薦状 3通
- エッセイ
- 卒業証書
出願について
出願のプロセスには通常のEarly Decision(早期出願)とRegular Decision(レギュラー出願)以外に、Early Evaluationという制度があります。Early Evaluationとは、1月1日までに出願を行うと、2月半ばまでに“Likely”(合格の可能性が高い)、“Possible”(合格の可能性あり)、“Unlikely”(合格の可能性が低い)という合格可能性を教えてもらうことができます。“Possible”の場合は、出願書類を修正することができ、最終的な合否通知は4月に行われます。出願書類は、Common Application(共通願書)、エッセイ、推薦状3通(校長または進路指導教員から1通、教師から2通)、成績証明書、卒業証書、SATまたはACTのスコアです。留学生はTOEFLの受験が推奨されています。
奨学金
ウェルズリー大学では留学生へ与えることが出来る奨学金は限られており、留学生に対しては学費を全額自己負担できるかどうかが合否に影響するNeed-Awareという制度を取っています。奨学金が付与される場合は、家庭の収入額により奨学金の額が決定するNeed-Basedの奨学金のみの付与で、学生ローン制度はなく、全て返済不要の奨学金になります。