YGCは去る9月24日(日)、代ゼミタワーにて、「彼らは世界の高校生とハーバードで何を学んだのか?~GCYS報告会2017~」と題して、本年度のGCYS報告会と、翻訳家で杏林大学准教授の関美和さんをお迎えしての講演会を実施しました。GCYSとはGlobal Citizen Youth Summitの略で、毎年夏にハーバード大学のファカルティークラブで開催されるサマープログラムです。世界中の高校生が一堂に会し、世界的な問題に対して議論や討論を重ねながら、解決策を見出していく内容となっています。今年、SAPIX YOZEMI GROUPからは石川真子さん(東京学芸大学附属国際中等教育学校在籍中)を派遣しました。
GCYSとSAPIX YOZEMI GROUP
冒頭、SAPIX YOZEMI GROUP代表、髙宮敏郎より、GCYSプログラム開催の経緯、ハークネス教授法、これまでのグループからの参加者のその後について説明がありました。
GCYSの紹介・参加生徒のプロジェクト
次にY-SAPIX Global Campusゼネラルマネージャーの松本からGCYSプログラムの詳細な説明がありました。GCYSは世界をより良くすることができるリーダーを育成し、世界的な問題に取り組み解決策を模索していく姿勢を身につけてもらうことを主眼としています。またGCYSプログラムは夏期に集中して実施されますが、プログラムが終了し、参加者がそれぞれの地域に戻ってからも、彼らは1人ずつ割り当てられるメンター(指導者)とともに、各自でGlocal Service Projectに取り組みます(Glocalは、GlobalとLocalの合成語)。
続いて登壇した2015年の参加者である松﨑真子さんからは、実際のプログラムの様子やご自身の取り組みについて説明がありました。
再び、松本からはGCYSプログラム創設者である桑名由美さんの紹介、プログラム運営のチームメンバーや協賛企業、大学で講義をしていただく教授陣の紹介がありました。そして、最後に2019年のGCYSプログラムは東京開催を予定していることが発表されました。
その後、今年のGCYS参加者3名が登壇し、それぞれのGlocal Service Projectについてプレゼンを行いました。
なぜ海外で学ぶのか~関美和さんご講演~
続いて、翻訳家で杏林大学准教授の関美和さんに、「なぜ海外で学ぶのか」をテーマにご講演いただきました。関さんはご自身のハーバードでの経験として、以下の3つを挙げました。
「発言しなければ存在しない」
関さんがハーバードビジネススクールに在籍している時、授業評価体系が相対評価となっており、約10名が必ず単位を落とすことになっていたそうです。評定の9割が授業参加(発言)ということもあり、必死で手を挙げて発言するようにしたとおっしゃっていました。
「反対しても否定しない」
さまざまな国から優秀な学生が集まる中で、多様性を受け入れることの大切さを説明していました。
「恵まれた人には義務がある」
恵まれた環境を与えられた人はチャンスを生かし、最大限努力し、自国に還元する、また自分に何ができるのか、世界を変えていくためにはどうすべきかを考えて行動することが大切である、と強調しました。
さらに海外で学ぶことのハードルとして「英語力」と「資金力」を挙げ、ご自身や、同じく留学されたお子様の例を挙げながら、まずは踏み出してみることが大切であると述べました。
GCYSでの体験~パネルディスカッション~
続いて関さんがコーディネーターを務め、GCYSに参加した4名とのパネルディスカッションが始まりました。GCYS参加生たちは、プログラムの様子、GCYSを通して成長したこと、「こうしておけばよかった」と後悔したこと、将来やりたいことなどを語りました。パネルディスカッションの最後には、会場に来ていた生徒たちにメッセージを送りました。
最後にYGCから今後のイベントや講座についてお伝えし、会は盛況のうちに終了しました。イベント終了後のアンケートでは、「気づきの多いお話ばかりで、とても参考になりました」、「内容が充実していて時間が短く感じました」といったお声や、「プロジェクトの発表をもっと具体的に知りたかったです」、「留学を志した理由について聞きたかったです」といったご意見まで、様々にお寄せいただきました。YGCでは皆様からいただいたご意見をもとに、今後もさらによいイベントが開催できるよう、努力してまいります。
本イベントレポートは、今後グループ広報誌「さぴあ」、「SQUARE」、「Y-SAPIX Journal」にも掲載予定です。併せてご覧ください。