海外大学の出願時に必要なものや出願の時期は、国内の大学とは異なります。
ここでは米国大学の出願についてご紹介します。米国の出願スケジュールは国内の入試とは時期がずれているため、日米大学の併願も可能となります。うまくスケジュールを立て、準備を進めましょう。
海外大学出願の準備
出願に必要なもの(米国大学)
- ① 願書
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全米共通の Common Application と Coalition Application の2種類の願書があり、私立大学の9割近くは出願の際に Common Application の提出が課されています。地域や大学別の願書もありますが、全てインターネット上で出願可能です。
願書提出の HP でエッセイや推薦状もアップロードができ、出願に必要な書類が全て一括で管理できます。
- ② 高校の成績証明書
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書類選考で学力を評価するものの中で、最も重要視されます。
日本の高校に通っている生徒の場合、高校3年間の成績が評価されます。難易度の高い授業を履修していること、また3年間で成績が伸びていることが最も好印象を与えます。
米国の高校に通っている生徒の場合、高校4年間(米国の高校は日本の中3〜高3の4年制)の成績が評価され、高校そのもののレベルも審査に影響を与えます。
しかし、日本の高校のレベルは把握されていないため、現時点ではどのレベルの高校に通っていても同じ成績は同じ評価を受けることになります。
- ③「SAT®」「TOEFL iBT®」などのスコア
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学力を評価する書類の1つですが、高校の成績ほどは重視されていません。もちろん良い点数を取った方が合格の確率は上がります。多くの大学では TOEFL iBT®80点以上、最難関大学では110点以上が求められます。
SAT®に関しては、日本人が Ivy League に進学を希望する場合、1,500点以上取ることで合格に一歩近づきます。
スコアの証明書は、 College Board などのテスト実施機関が希望の大学へ直接送付します。
- ④ エッセイ
- エッセイは、最も自分のことを大学にアピールできる書類です。自分がその大学に入学したい、という熱意や自分の夢などを、自分の個性をアピールしながら書く必要があります。
- ⑤ 推薦状
- 多くの大学では推薦状が2通必要となります。1通は担任の先生、もう1通はあなたの強みを理解している先生に頼むと良いでしょう。
- ⑥ 課外活動の記録
- クラブ活動や生徒会、委員会、ボランティアや趣味などが課外活動に含まれます。それらの活動を通じて、リーダーシップや学業とのバランスを上手にコントロールできる力をアピールしましょう。
- ⑦ 面接
- 面接は必須ではありませんが、自分自身の魅力をアピールできる機会なので、受けることをお勧めします。面接ではあなたの個性や将来性について見られます。
出願スケジュール(米国大学)
日本では、AO 入試や推薦入試が秋にありますが、主なパターンとしては、センター試験を1月中旬に受け、そこから2月下旬の国公立大学の2次前期試験までの間に私立大学の入学試験を受けます。
米国の大学に出願する際には、早期出願とレギュラー出願があります。早期出願にも Early Action と Early Decision があり、 Early Actionは複数大学への出願が可能である一方、Early Decisionは出願できるのが1校のみの専願制で、合格となった場合その大学へ必ず入学するという規定があります。高校3年生の11月に出願締め切り、12月〜2月に合否の連絡があります。
レギュラー出願の場合、1月に出願の締め切り、3月〜4月に合否の連絡があるため、日本の大学と併願する場合は注意が必要です。年内に米国の大学の願書を書き終え、年明けからは国内大学の入学試験に専念するというスケジュールが理想的です。
※米国大学の多くはこのスケジュールですが、大学によって日程が多少異なるため、詳細は各大学のHPでご確認下さい。