Phillips Exeter Academy の基本情報
- 所在地:Phillips Exeter Academy, Bissell House 20 Main Street, Exeter, NH 03833, United States
- ルート:Boston, MA to Exeter , NH (Approx. one hour by car)
- 1781年創立
- 共学校
- 有名進学校10校の一つ (The Ten Schools)
- 生徒数:約1080人 (9年生~12年生)
- 留学生の割合:12% (125名、33か国)
- 教師と生徒の比率:1:5
- 平均授業人数:12名
- 主な進学先 (20名以上進学している大学):
ハーバード大学、ブラウン大学、コロンビア大学、シカゴ大学、コーネル大学、ミシガン大学、マサチューセッツ工科大学 (MIT)、ニューヨーク大学 (NYU)、プリンストン大学、イェール大学、ジョージタウン大学 など - 著名な卒業生:
フランクリン・ピアース (第14代アメリカ合衆国大統領)、ウィリアム・スタイン(生化学者)、ダン・ブラウン (作家)、マーク・ザッカーバーグ (実業家) など - Harkness Teaching Method (ハークネス教育法):
エクセターを象徴する教育法。12名程度の生徒と教員がハークネス・テーブルという楕円形のテーブルを囲み、討論形式で進められる
Phillips Exeter Academy Visitation Report
2016年8月6日(土)にPhillips Exeter Academy (以下、“Exeter”) を訪問し、キャンパスツアーに参加しました。夏休みに入ったばかりで、普段の生徒の様子を見ることはできませんでしたが、学内の施設を中心に案内していただきました。
今回、Tourのガイドをしていただいたのは、Rising Junior (9月から11年生<高校2年生>) のReed Ouelletteさんでした。
Reedは、寄宿生ではなく通学生で、車で10分ほどの距離に位置するKingston, New Hampshireで家族5人 (父、母、姉二人) と暮らしています。2人のお姉さんもExeterの卒業生で、上のお姉さんは大学生、2番目のお姉さんは今年Exeterを卒業し、9月から大学生になります。
車社会のアメリカですが、通学生のみが車で通学することが許されています。
最初に案内されたのは、男子寮。基本的に寮は男女分かれていますが、許可さえあれば行き来は自由です。また通学生も寮のCommon Roomで過ごすことができます。Common Roomではちょっとしたキッチン、テレビ、書籍 (SATやAPの本が目立っていました)、プールテーブルやフーズボール (テーブルサッカー) 、ソファー、ダイニングテーブルとイスなどが完備されています。基本的にダイニングホールで生徒のみなさんは食事をとりますが、キッチンで自由にスナックや軽食などを調理することもできます。
自宅から離れて暮らしていると、洗濯物が気になりますが、ランドリールームがあるため自分で洗濯するか、または専用の袋に入れて委託することも可能です。洗濯する時間があれば勉強の時間に費やしたいとのことで、生徒の大半は委託するそうです。
次に案内されたのは、スポーツセンターほどの規模がある体育館です。
Exeterでは、スポーツは必修科目です。ReedはRow (ボート) クラブに所属しており、Rowingを鍛えるためにパーソナル・トレーナーを付けてWeight Liftingも行っているそうです。トレーニングルームは日本の一般的なフィットネスクラブより大きい規模でした。
ボーティングスクールで人気のスポーツと言えばスカッシュで、一般向けにもスカッシュコートを開放しています。また、バスケットボールホールではスポーツのみならず、雨天の際の卒業式など他の行事も行われます。
これだけ設備が揃っているExeterですが、さらにキャンパスを拡大する計画があり、2018年度までには数々のテニスコートや野球フィールドが完成する予定です。
寄宿生及び通学生は3つのダイニングホールのうち好きな場所で一日三食、自由に食事を取ることができます。メニューは様々ですが、やはりピザやパスタなどが人気だそうです。
図書館は中等教育機関で、世界一の規模を誇ります。ちなみに、ReedはAdmissions Officeのガイドに加え、Library Staffのアルバイトもしています。このアルバイトの利点は、作業が限られているため余った時間で授業の予習や復習、宿題、アサイメントなどに従事できるので、バイト代も稼げて一石二鳥だと笑顔で話してくれました。
キャンパスのいたるところにセキュリティー機器 (24時間の緊急連絡電話) が設置されています。
Exeterには宗教的バックグラウンドはないものの、主要宗教の施設は一通り設置されているようです。
Exeterに象徴されるのが、Harkness Tableです。以下の写真は化学教室内のHarkness Tableです。理科系の教室内には、Harkness Table (左奥)、教員専用のデスク (手前)、そして研究・実験スペース (右奥) があります。
様々な分野で最先端教育を取り入れているExeterですが、特に力を入れているのが科学分野です。例えば、生物学の授業では実際の浜辺で打ち上げられたザトウクジラの死骸を用いてその場で骨を摘出し、部位を全て学校に持ち帰り骨格標本を作ったそうです。科学ビルの吹き抜けエントランスにはザトウクジラの骨格標本(長さおよそ8.5m)が展示されており、ビル内には2000年にザトウクジラが打ち上げられた際の様子の写真なども掲示されています。
その他に、科学ビル内に立派な水槽があったり、アーティスティックな絵画が展示していたりと特に寄宿生にとっては感性を高めるような環境で、勉学はもちろん普段の生活がなされているのだと感じました。