★Indiana インディアナ州
みなさんはインディアナ州という州を知っていますか?アメリカ中西部の五大湖に面したインディアナ州は、「インディアンの土地」という意味から名付けられていますが、アメリカ独立直後の19世紀前半に、ほとんどのインディアン部族は州外へ強制移住させられたため、州内にいわゆる「インディアン」はいません。インディアナ州は”Hoosier State”と呼ばれ、インディアナ州の住民は”Hoosiers”という愛称で親しまれています。”Hoosier”の起源は諸説ありますが、「世間知らずの田舎者」といった意味を持ち、インディアナ州民たちは「まじめな働き者」と前向きに捉えています。
田舎のイメージのあるインディアナ州ですが、州都のインディアナポリスは都市人口全米12位を誇る発展した都市で、多くの文化的建造物や、博物館・美術館、スポーツ施設などが集結しています。州最大のイベントは1911年から続く伝統的なカーレース「インディ500(Indianapolis 500)」で、世界三大レースの一つとされています。毎年5月に開催される決勝日には30万人を超える観客が集まり、会場があるインディアナポリスは大いに賑わいます。インディ500は、予選を含めると約1ヵ月に渡って行われ、決勝日には予選を経た33台が、その名の通り500マイル(804.672km)を競います。平均時速354km/h以上で2.5マイルのトラックを200周するという、非常に過酷なレースです。見事優勝した者は優勝台でボトルに入った牛乳を飲むという変わった風習でも有名です。インディ500へは、日本企業からトヨタやホンダも参戦しています。
文化的体験をしたい方におすすめなのは、アーミッシュの町の観光です。アーミッシュというのはドイツ系移民の集団で、移民当時の自給自足の生活スタイルを今でも維持している人々です。電気や電話を使わない生活は徹底しており、移動には自動車ではなく馬車を用いています。インディアナ州は世界で3番目にアーミッシュ人口が多く、州北端のシップシュワナの町には全米最大規模のアーミッシュ社会があります。シップシュワナの南にあるアーミッシュ・エイカーズには、19世紀のアーミッシュの街を再現した建物が広がり、農園内を巡ったり伝統的な食事を楽しむことのできるレストランもあります。近代文明から離れた生活を通じて、何か新しい発見があるかもしれませんね。
ちょっとした豆知識ですが、世界的に有名なスター、マイケル・ジャクソンはインディアナ州に生まれました。田舎・都会の両方の側面があり、スポーツから文化、芸術まで観光資源が豊富なインディアナ州を皆さんも一度訪れてみてください!