★Alaska アラスカ州
みなさん、こんにちは!
今回は合衆国最北端の「アラスカ州」をご紹介します!
アメリカ合衆国50の州の中で一番北に位置するアラスカ州は、面積がなんと日本の国土の約4倍にあたる66万平方マイル以上(171万平方キロメートル以上)で、もちろんアメリカ最大の州です。一方で人口は約73万人、日本の県の中では三番目に人口が少ない高知県とほとんど同じで、人口密度は1平方マイルあたりほとんど1人とアメリカ国内で最も低い値になっています。この広大な州の面積のうち、約35%が国立公園および自然保護区、野生保護区に指定されており、北アメリカ最高峰のマッキンリー山を含むデナリ国立公園などが有名です。豊かな自然を体感しようと訪れる観光客も多く、公園散策やハイキングはもちろん、水辺ではクルーズやカヤックを楽しんだり、野生動物ウォッチングをしたり、冬にはオーロラを観測することもできます。
アラスカ州が正式にアメリカの49番目の州となったのは1959年のことですが、それより90年以上前の1867年4月9日に、当時ロシアの植民地だったアラスカを、アメリカ国務長官のウィリアム・H・スワードが720万ドル(当時の価格)で購入しました。当時のアメリカ国民の多くはアラスカを購入する価値のある土地だとは考えていなかったため、スワードによる買収の決断は「スワードの愚行」、「巨大な冷蔵庫を買った男」などと非難されてしまいました。しかし、後に金をはじめとした豊富な資源が見つかったことや、位置的に国防上重要な役割を果たすことが判明したことにより、スワードの買収が評価されることになります。1867年に購入されてからはアラスカ県(Department of Alaska)と呼ばれ、自治政府が存在しない状態でしたが、1884年にアラスカ地区(District of Alaska)として独自の政府を持つ権限が与えられました。1912年にはアラスカ準州(Alaska Territory)となり、第二次世界大戦を経て1959年1月3日に正式に州へと格上げされ、今日にいたります。
アラスカの全人口のうち約15%は先住民です。先住民にもアラスカ・インディアンやアレウトなど多種多様な民族が含まれますが、たとえばアラスカにおいてエスキモーと呼ばれる民族は元々移動しながら狩りをして生活していました。しかし現在ではアメリカの食文化が浸透してきていて、伝統的な食文化が失われつつあるそうです。犬ぞりに乗って移動するエスキモーの姿も思い浮かべやすいですが、やはり最近の移動手段はスノーモービルが主流で、犬ぞりは観光用がほとんどになっています。先住民の伝統的な文化が失われつつあると考えると少し寂しいですが、現代文化との融合と考えると、興味深いですね。
アメリカの州の中でも独特な歴史と文化を持っているアラスカは、ここでは紹介しきれないくらいの魅力でいっぱいです。ぜひ一度、広大なアラスカを体感していただきたいですね!