<続報>TOEFL iBT® 2026年1月からの変更点
前回のコラム 【海外進学情報・第16回】TOEFL iBT® 2026年1月からの改修 で、TOEFL iBT® は2026年1月よりテスト形式や内容、テスト結果の発表時期に変更が生じることをお伝えしましたが、その後 ETS® (Educational Testing Service) より、さらに具体的な変更点のアナウンスがありました。特にテスト形式と内容については、これまでの TOEFL iBT® から大幅にリニューアルされます。
まず、セクションの順序が下記の通り変更になります。
<現行> Reading→ Listening → Speaking → Writing
<新形式> Reading→ Listening → Writing → Speaking
以下、2026年1月以降のテスト内容をセクションごとに見ていきましょう。
Reading
試験時間 | 約27分 |
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設問数 | 35~48問 |
問題の種類 |
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現行の Reading セクションは2つの学術的な文章を読んで各10問の設問に答える形式ですが、新形式では、学術的な文章の読解は1題に減り、新たに単語補完問題や日常生活で目にする文章の読解が追加されています。なお、Reading セクションは、前半の回答結果によって後半の問題の難易度が調整されるアダプティブ方式(multistage adaptive)となります。
Listening
試験時間 | 約27分 |
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設問数 | 35~45問 |
問題の種類 |
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現行の Listening セクションは講義形式・会話形式の問題で、内容も大学生活に関連するトピックですが、新形式ではそれらの設問数が削減されています。一方、応答選択やアナウンス形式の問題が追加され、トピックも趣味や買い物、旅行など日常生活のあらゆるシチュエーションが含まれます。Listening セクションも Reading セクションと同様、アダプティブ方式(multistage adaptive)となります。
Writing
試験時間 | 約23分 |
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設問数 | 12問 |
問題の種類 |
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Write for Academic Discussion は現行の形式と同様ですが、Integrated Writingタスクが廃止され、新たに単語の並び替え問題やメール文面作成問題が加わります。これまでの、主に大学の授業を想定した問題から、大学生活で生じうるコミュニケーションを幅広く想定した問題にシフトすると言えるでしょう。
Speaking
試験時間 | 約8分 |
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設問数 | 11問 |
問題の種類 |
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Speaking セクションは最も大きな変更を伴います。従来の Independent Task、Integrated Task はいずれも廃止され、短文の復唱と模擬インタビューが導入されます。インタビューは奨学金の申請や研究調査への参加など、大学生活に関連する場面が設定されます。
まとめ
今回の改修ではどのセクションも問題内容が大幅に変更されます。全体的な傾向として、学術英語やアメリカでの大学生活を想定した内容に加え、日常生活で出会う様々なトピックも扱われるようになります。問題の形式やトピックが身近なものになることで、これまでより幅広いレベルの英語学習者が受検できる試験となるでしょう。
ETS® が公表している例題 を見ると、従来のTOEFL iBT® と比べて難易度が下がるようにも見受けられますが、Reading と Listening にはアダプティブ方式が導入されるため、実際の出題内容とレベルが乖離している可能性も否定はできません。まずは新形式の問題に慣れ、レベル感を掴むことが大切です。
2026年1月からの新形式にも対応予定です。
ETS® Preparing Students 参照日:2025年8月7日
Best Teacher「【2026年1月開始】新形式TOEFL iBT® アップデート内容まとめ!現行版との違いを徹底解説」 参照日:2025年8月7日
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